杖道修道者の心得

東京都杖道連盟  杖道修道者の心得
本心得は、杖道すなわち神道夢想流杖術という「術」の中に、「道」を求むる修道者を対象とした心得である。
1.神道夢想流杖術とは武術であり、武術を稽古(練習ではない)して、この稽古の中から各自「道」を見い出し、歳月の早い遅いは有るにせよ、「義しき人間」となるべく己の人間形成の為に稽古に励む様心得るべし。
2.「人間」とは「人」と「人」の「間」と書く。
人は己一人では生きていけない。己以外の「人」がいるから生きていけるのであるから、唯我独尊的な考えは直ちに排除・放棄し、素直な心(=赤心)でもって決して慢心することなく稽古に励む様心得るべし。
慢心し、傲る者は他の修道者の害にこそなれ、決して手本とはならぬ為、稽古場への出入りを禁止する故、左様心得るべし。
3.稽古、修道に於いては各自それぞれ切磋琢磨し、研鑽を積むことは勿論、お互いに協力し合うことも必要であり、事に当たって動ぜず、常に自然体にて対処できる様柔軟な思考力と身体をつくるべく稽古修道に励む様心得るべし。
4.杖道修道者は杖術の稽古をしている人達のみが仲間であると考える事無く、他の武道の修道者達、又、武道に携わっていない人達でも皆仲間であるという考えの下に、常日頃から「人の和」を大切にする様心得るべし。
5.杖道は武道であり、武道は当然のこと「礼」によって始まり「礼」によって終ると心得るべし。
「礼」を失することは、杖道修道者としてあるまじきことにて、この心得のない者は、直ちに除名、追放処分とする故、左様心得るべし。
6.杖道修道者は「感謝の気持」を稽古中は勿論のこと、稽古以外に於いても、己の生活の中で常に有する様心得るべし。
7.稽古中は、老若男女、世俗の位の上下等は一切関係なき事と心得るべし。
これらを稽古に持ち込む者は、他の修道者の迷惑になる為、直ちに除名、追放処分とする故、左様心得るべし。
(備考)杖道修道者には全日本杖道連盟並びに全日本剣道連盟杖道部それぞれの組織に拘わることなく、国民体育大会へ出場せんが為の運動を展開し、活動する場合は、各自出来る限りの協力と尽力願うことを依頼する。

TOPへ戻る  /  概要へ戻る